シーソーゲーム
昨日が昨日なため、気が気じゃないあたし。

告白の返事、まだしてないんだよねえ。

そう思いながら弁当をつついていたら、
「その弁当…桜が作ったの?」

弁当に視線を向けながら鶴谷くんが聞いてきた。

「えっ?

…ああ、これは」

「俺の手作りだけど」

「そう、帝の手作りで…」

えっ?

そっと、後ろに視線を向けたその先には、
「デザート持ってきましたー」

満面の笑みを浮かべて自慢気に紙袋を見せる帝。
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