シーソーゲーム
鶴谷くんがそう答えた時、
「どうもありがとう」

帝がお礼を言った。

「同級生として仲良くしてるって言うなら、まあそれは仕方ない。

でも」

そこであたしを椅子から立ちあがらせる帝。

わわっ、何ですか?

戸惑うあたしを、帝は抱き寄せる。

「静香は、俺の彼氏だから」

帝がそう宣言したとたん、あちこちから悲鳴と拍手が。

ええっ!?

周囲を見回し、ここが食堂であったことを思い出す。

し、しまった…!

すっかり場所を忘れていた自分。
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