雨の降る日に
雨の降る日に
また今日も、天気予報に裏切られた。


朝学校に行く前、出掛けに遅刻しそうになりながら見た天気予報は、確実に洪水確率ゼロパーセントの快晴という予報を出していたはずだ。


ところがそれはどうやら外れたらしい。


はじめは霧吹きを吹き掛けたような雨粒の細かな霧雨だったのが、次第に大きさを増して私の頭をめがけて殴り付けるような激しさを持って降ってきた。


霧雨の細かい雨粒に濡れるのは平気だし、ゆっくり歩く余裕もあった。髪の毛が徐々に湿り気を帯びていくのもなんだか心地よく感じられた。



しかし雨が激しくなったらこう言ってはいられない。


雨が地面に当たり小さな水溜まりを作り始めたその上を、私は水が跳ねるのを覚悟で駆け出した。
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