バンパイア少女は恋してる
『ヒョウガくん……』


「さっきは手荒な真似をしてすまなかった」


悲しそうな顔。一瞬でもドキッとした自分が嫌だった。



あたしは東谷くんが好きなんだから。



『なんで……ヒョウガくんは、あんな事したの?』



「王様の命令だったから」


『パパの命令?』


パパは何を考えてるの?



「俺達は結婚するんだ。リリィには幸せになってほしいけど、俺の力じゃ、どうにもならない。すまない……」


悔しそうに俯くヒョウガくんを見ると、さっきまで、ヒョウガを憎んでた自分が嫌になった。






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