嘘のさよなら
夕日が差し込む抗議室で
小さく小さく言った君。
その小さな身体を
強く強く抱き締めて
好きだと返した。
今、俺は大学を卒業して
給料が特別良いわけでは
なかったけれど就職した。
香奈は大学四年生。
香奈が卒業したら
それをきっかけに
同居を始める事にした。
それを伝えた時の
彼奴の喜びようは
見ててこっちが嬉しかった
2人で選んだ
家具を部屋に並べて
来年の春には香奈は
俺の家に迎える。
楽しみでならなかった。
間違いなく幸せ者だ。