嘘のさよなら
「……っ」
頭が痛い。
具合が悪くなってきた。
「…病院…」
1人、そう呟いて
また病院へと
足を進めた。
「…………」
静かな時が流れた
医者に診察結果を
待てと言われてから
もう一時間が経つ。
おかしい。
ただの風邪にしては
普段やらないような
検査を沢山した。
「んだよ…」
何もわからない事が
不安で堪らなくなる。
いてもたっても
居られなくなって
頭を掴んだ時だった。
「診察室へお入り下さい。」
看護婦の声が響く。
何か嫌な予感を
どこかで感じながら
診察室へと入った。