キミだけをずっと



急に自転車を停めた大樹は自転車にまたがって荷台部分を目で合図しながら



「後ろ、乗って!」


「え?後ろ?」


「いいから、乗って?」


言われるがままに斜め掛けに乗って荷台に捕まっていた。



「しっかり捕まってろよ!」



大樹が運転する自転車が動き出した。



海岸沿いに走る風は海風がして気持ち良かった。



「大樹は彼女いないの?一人ぐらいは出来たでしょ?」


「いたら愛美を自転車に乗せてないな」


「まぁ、確かに…。好きな子はいたりして?」


「うぅ…」



え、図星?案外わかりやすい奴。



「愛美は向こうで付き合った?」


「う〜。友達は沢山いたけど、友達以上の関係にはならないみたい」


「そういう奴いるよな」


「私の好きな人知りたい?」


「え?」




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