キミだけをずっと
「ここの問題分かる?」
「どこ?」
大樹が分からない問題を聞いてくるなんて…珍しい
腰を下げて椅子に座っている大樹の隣に寄って問題を見ていた
「…多分これでいいと思うんだけど、答え合ってる?」
横を振り向いた瞬間、大樹も私の方を振り向き、異様に顔が近く目がバッチリ合ってしまった
何も言わずただ見つめ合っていた
スッと顔を離し、大樹も下に目線を下げつつ、答えを確認していた
「うん、合ってる。サンキューな♪」
「じゃあ、私は先に帰ってるから!」
席を離れて早歩きをして図書室から出て行った
廊下に出ると自分の頬を両手で挟んだ
今の私、顔赤い?
大樹と顔が接近した時、心臓がバクバクしていた
「あ〜も〜!」
照れ臭くなり、サッサッサと歩いて教室へ戻って行った