キミだけをずっと



「誰?」


「俺だよ!」



目に塞がっていた両手が離れて自由になった


横を振り向くと…



「荒川くん!!」


「久しぶりだな。…もしかして佐野だと思った?」


なっ!


急に何を言い出したかと思えば…



「一発で見抜きましたけど!」


「まぢか〜」



荒川くんは苦笑いをしながら携帯をいじっていた


荒川くんの携帯を横から見ていると、それに気づき携帯を上に上げた



「何見てんだよ〜」


「っ…ゴメンゴメン♪」



焦っている荒川くんを見て思わず笑ってしまった



「ところで、荒川くんも立慶大学を受験したの?」


荒川くんは目を丸くして私を見ていた




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