キミだけをずっと
璃沙がカーブを曲がって、私にバトンを手渡した。
貰ったバトンを強く握りしめて全力で走った。
目の前には大樹が手を挙げて少しずつ後ずさりしながらバトンを待っていた。
「はいっ」
言った途端にスッとバトンを受け取った大樹は全速力で走っていった。
「あいつ、速え〜」
雄大が腰に手を当てながら大樹を眺めていた。
大樹がゴールへやってきた。
タイムを見てみると…、
「俺達速いんじゃねぇ?」
「えっ、そうなの?」
タイムのことで話し合っていると
ピィー♪
笛がなった。混合リレーの練習時間が終わった。
「次は別の競技の練習しろ〜」
…えっ まさか
「おい、鉢巻き持って行くぞ」
「あ、はい…」
次は二人三脚じゃん…