キミだけをずっと
試合のハーフタイム中、マネージャーからタオルと水筒を渡されて、ベンチに座った。
体育館の入口にいたあの女子は、他の女子とは違うオーラがした。
どこかで見たことあるような…
試合は見事に北高を20点も引き離しての地区大会優勝をした。
試合終了後、あの子がいた場所に目を向けると、もうその姿は無くなっていた。
今からでも追いかけてみようかと思っていた瞬間
トントンって後ろから肩を叩かれた。
振り返ると北高の荒川亮佑だった。
「お前すごかったな!あんなハイスピード見たことなかったし」
「あ、あぁ。何でだろうな。」
「まぁおめでとう。俺らの分まで県大会頑張れよ!」
「おぉ。」
荒川が去ったあと、急いで体育館の外へ向かった。
校門を出ていく姿が見えたから、走って近づこうとしたら
ブーン
駐車場に停めていた車が校門から出ていってたから、身動きが出来なかった。