キミだけをずっと
車が去ったあと、校門の外にはもう誰もいなかった。
でも少し後ろ姿が見れた。この学校の人では見覚えがない。
誰なんだ…
その瞬間、何故だか分からないが、今まで感じたことのない胸のざわつきを覚えた
「おい、大樹!」
「あぁ、すぐ行く」
雄大が体育館から俺を呼んでいた。
肩にかけていた、水色のタオルで流れる汗を拭きながら体育館へ戻った。
家に帰りリビングへ向かった。
「ただいま」
「おかえりなさい。あ、さっきスーパーで愛美ちゃんのお母さんに会ったのよ!」
「へぇ」
「海外から戻ってきてるみたいよ」
「そうなんだ」
「夕食出来たら呼ぶから、部屋で着替えて来なさいよ!」
「あぁ、わかってる」
そういって自分の部屋へ向かった。