キミだけをずっと
俺が愛美と雄大に近づいた時にはもう遅かった
雄大は俺に気づき、慌てたのか強引に愛美の肩を両手で押さえてキスをしたところを目の辺りにしてしまった
思わず走っていた足が止まった
止まってどうしようもなく目を下に泳がせていた
愛美は雄大を強く押して、必死に唇を腕の袖で擦っていた
とっさに俺は雄大に向かって走っては、思いっきり雄大の頬を殴った
「何やってんだよ!」
雄大は何も言葉を口にしなかった
胸元を掴み、睨んでいると
愛美がその場から走って逃げて行った
「愛美!」
走りながらも愛美は泣いていた