キミだけをずっと



紗良は慌てて杏里の口を手で塞いで廊下を見た



「良かったー。誰も聞いてなかった…」



杏里は紗良の手をのけて戸惑っていた



「何?どういうこと?愛美は佐野が好きなの?」


「あんた…。いちいち突っ込むのめんどくさい」


「紗良は何で分かるの?」


「いつも見てたら分かるでしょ?愛美は男子にも女子にも人気が高いけど、幼なじみの佐野は特別じゃない?」


「なるほどね〜」


「でも愛美も佐野もお互い避けあってるみたいだしね…」


「そっか、キスしたのを見たからなぁ」


「あのダブルカップルを私らがどうにかしないと…」



手を洗いながら二人も悩んでいた






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