恋するホイッスル☆~サッカー少年へ~
「はぁ。緊張するぅ」
「あたしは楽しみ!相田先輩に会えるしぃ♪」
「二人とも、口じゃなく手を動かして」
授業が終わって掃除の時間。
私たち三人共教室掃除。
私と翔子がホウキを握ってて、亜実子が黒板掃除。
やっぱり手よりも心臓の方が動いてる状態。
「小春、緊張するのも分かるわ。でも小春は小春。アナタらしく」
「翔子…。」
「少しは亜実子を見習ったら?」
亜実子を見てみると、何故かリンダを歌ってた。
ご丁寧にダンスつきで。
「…亜実子。腰じゃなくて手を動かしてくれないかしら?」
「うらら~うらら~」
翔子の額に青筋が一気に二本浮き出てきた。
亜実子は亜実子で、ダンスしながら黒板拭いてる。
それが余計に翔子の勘に障るんだろうな。
悲鳴をあげてる亜実子を笑っていたら、いつの間にかバコバコは治ってた。