恋するホイッスル☆~サッカー少年へ~
入部届けはすぐに書き終わった。
失礼しましたって三人で言って職員室を後にする。
「明日っからあたしたちマネージャーだねぇ」
下駄箱で靴に履き替えた亜実子が嬉しそうに言った。
「そうね」
そんな亜実子が微笑ましいのか、翔子も微笑みながら頷いた。
わたしも靴をトントンって履き終わると二人のもとにいく。
「明日も明日で緊張するなぁ」
「小春ってあがり症?」
「亜実子には無縁な病気ね」
むぅって亜実子が頬を膨らます。
三人そろって玄関を出た。
すぐそこにはグラウンド。
いつもこの時間は、あそこの集団にいた。
「なんか、不思議な気分」
「何が?」
独り言だっんだけど、翔子が聞いてきた。
「だってさ、いつもこの時間はサッカー部のみんなを応援してたじゃん。なのに今はあそこじゃなくて、私たちがあの集団見てること」
「そういわれれば、そんな感じもするわね」
亜実子に連れていかれてたな。
昨日までそうだったのに、今はすっごく昔みたいに思えた。