恋するホイッスル☆~サッカー少年へ~
「でもあたしはそんなに意識したことないよ」
「そうでしょうね。意識していたら普通そんなに食べないわ」
「ぶぅ!!」
「でも、」
いいなぁ、と消えそうな声で呟いた。
「小春?」
えいって亜実子に横腹を摘ままれた。
「∑きゃあ!!」
「こ、小春…」
亜実子の顔がこれでもかってくらいにビックリしてる。
「うぅ」
「ヤバいよヤバいよヤバいよ」
「そんなに言わないでぇ!!」
また亜実子の後頭部から『パァァァアン』と気持ちいい音が響く。
「いい加減にしなさいよ、亜実子」
「でもでも!!ダイエットしたほうがいーよ小春ぅ」
本当に心配した顔の亜実子。
わかってるんだけど……。
「わかってるんだけど、私って食べたら食べた分、付くの」
亜実子が羨ましい、なんてうつむくと亜実子がパンッと手を叩いた。
「ダイエットだよダイエット!!サッカー教えてもらいなよ!!チャンスチャンス!!」
「亜実子にしてはいい案ね」
翔子も珍しく亜実子を褒める。
すっごい嬉しそうな顔してる。
微笑ましくみてたら、亜実子の口が開いた。
「でも小春って隠すの上手いね☆」
翔子のハリセンが飛んできたのは、言うまでもない。