white snow.
◆After the time.
見せ付け、なんだろうか?
まおの左手には、さっきもらったネックレス。
そして―――。
まおの右手は俺の左手と繋がったまま、ホテルに入る。
「たっかーいっっ」
見上げる天井は高く、どこか――― 外国に来たかのようなホテルだ。
予(アラガジ)め、陽太から部屋番号を聞いていたので直接部屋に向かう。
「――― んじゃ…… おやすみ」
「ん…… おやすみ」
部屋の前。
まおと別れる。
俺は陽太と、まおは愛川と…… だ。
離したく無くとも、まおの手を離す。
「寝坊すんなよっ」
「しないもんっ」
本当かよっ。 朝に弱く、日頃から滅多に歩かない奴が、寝坊しないなんて……。
「じゃーなっ」
「うん、おやすみ」
言葉を交わし、俺らは部屋に入った―――。