white snow.
時々だが、まおは俺の家に泊まりに来る。
決まって、寝るのは俺がリビングだか…… 寝る前までは、俺の部屋で過ごしている。
「ったく、いい歳なんだから一人で寝ろよ」
「違うって! ただ、お喋りしたかったの」
まおの隣に俺も体を横にする。
まおが寝る、ほんの数分の間だけまおと一緒のベットの上で過ごす。
ただ過ごす訳ではなく……。
「いっくん、指冷たいよ」
「冬だからな」
なぜか、まおが俺の中指を握る。
「布団、入る? 温かいよ?」
「いやっ、まおが寝たらすぐに隣に戻るし……。
それに、俺が隣で一緒に寝たら嫌だろ?」
まおは…… 簡単に心を許すようなヤツじゃない。
いくら俺とこんなに仲が良くたって“布団を一緒に”は…… 嫌な気分になるはずだ。