恋と君とチョコレート

プリントを運び終わって
廊下を歩いていると
再び恋話は始まった。

「で、宮野 優也のどこが王子なの?」
「え~もちろん顔だよ~」

なぜかニヤニヤしながら
答える。

「顔だけかよ!」
「あと勉強できて、運動神経抜群で、性格が良くて~」
「ほ~…」

いわゆる万能野郎か…

教室に着いて
帰ろうとした時だった。

「あ~!!」
「どうしたの唯?」
「本返すの忘れてた…すぐ行って来るから待ってて!」
「分かった~」

さすがに二回も
付き合わせてしまうのは
悪いと思って
一人で行くことに。


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