恋と君とチョコレート
「待って!!」
なぜか勝手に
口が動く。
「ん?」
「な、名前何て言うんですか?」
何聞いてるんだろう私…
「俺?宮野 優也だけど」
あれ?
どっかで聞いたような…
「あんたは?」
「へっ!?」
急に聞き返されて
少し驚く。
「名前だよ。な・ま・え」
「あっ!はい!花井 唯です!」
私が答えると『宮野 優也』は
あ~と言って
何か納得したらしい。
「それじゃ―唯ちゃん、また明日ね♪」
そう言って彼は手をふって
走り去ってしまった。
「あれっ…?」
ただ名前を
呼ばれただけなのに
ドキドキしてしまう…
これが私の
恋の始まりだった。