始まりと終わりの間
12
「やっぱりな…」
それきり話さなくなった。
だって…
もう必要ないもん。
ピアスを誉めてくれた人は、誰かの人になっちゃったじゃない。
それなのに、いつまでも持ったままなんて、未練がましいもん。
もう何本タバコを吸っただろう。
まだ着かないのかよ…
黙って座ってるのも、かなり疲れる…
ウィンカーの音が聞こえると、車は海の側の駐車場に入った。
「梓…ちょっと降りないか?」
「別にいいよ」
初めて来た場所だった。
ピアスを投げ捨てた所は砂浜だったけど、ここは小石がいっぱいだった。
夜だから足元が良く見えない。
「隆也、やっぱり戻っていい?」
「歩きにくいか?ホラ…」
そう言ってアタシの手首を掴んで、ゆっくり歩いた。
「ここでいいか…」
そこは駐車場から浜辺へ行き来するための階段だった。
振り返ると、少し間はあるけど隆也の車があった。
「ねぇ、あっちからじゃなくても、ここまで来れたんじゃない?」
「あ…ホントだ」
まぁいいじゃん、そう言ってアタシの隣に座り、タバコを出した。
それきり話さなくなった。
だって…
もう必要ないもん。
ピアスを誉めてくれた人は、誰かの人になっちゃったじゃない。
それなのに、いつまでも持ったままなんて、未練がましいもん。
もう何本タバコを吸っただろう。
まだ着かないのかよ…
黙って座ってるのも、かなり疲れる…
ウィンカーの音が聞こえると、車は海の側の駐車場に入った。
「梓…ちょっと降りないか?」
「別にいいよ」
初めて来た場所だった。
ピアスを投げ捨てた所は砂浜だったけど、ここは小石がいっぱいだった。
夜だから足元が良く見えない。
「隆也、やっぱり戻っていい?」
「歩きにくいか?ホラ…」
そう言ってアタシの手首を掴んで、ゆっくり歩いた。
「ここでいいか…」
そこは駐車場から浜辺へ行き来するための階段だった。
振り返ると、少し間はあるけど隆也の車があった。
「ねぇ、あっちからじゃなくても、ここまで来れたんじゃない?」
「あ…ホントだ」
まぁいいじゃん、そう言ってアタシの隣に座り、タバコを出した。