始まりと終わりの間
14
隆也…
やっぱりアンタはズルいわ。
アタシの気持ちを知ってて"嫌い?"って聞いたんでしょ?
アタシの気持ちを知ってるから、抱きしめてるんでしょ?
はぁ…切ないなぁ…
「梓…帰ろ…」
隆也が助手席のドアを開けたけど、それを断り、アタシは後ろの席に乗った。
隆也は何も言わず、そのまま運転席に移動した。
家に着くまでの間、一言も会話がなかった。
「上がっていく?」
「いいの?梓の彼氏に怒られない?」
「残念ながら彼氏はいません」
ソファーに座り、周りをキョロキョロ見渡した隆也が
「男がいた感じはないな」
と言った。
「だから、いないって」
コーヒーを出し、椅子に座ると、すぐにタバコに火を点けた。
「なぁ…梓って、そんなにタバコ吸ってたか?」
「ん?1日2箱くらいだよ。最近もう少し増えたかもね」
テレビをつけるけど、特に見たい番組がある訳でもなく、何となく楽しそうな声が聞こえるだけだった。
「隆也…」
「ん?何?」
「この前の電話の人、彼女でしょ?」
「急に何だよ」
「答えて」
アタシは聞かずにはいられなかった。
やっぱりアンタはズルいわ。
アタシの気持ちを知ってて"嫌い?"って聞いたんでしょ?
アタシの気持ちを知ってるから、抱きしめてるんでしょ?
はぁ…切ないなぁ…
「梓…帰ろ…」
隆也が助手席のドアを開けたけど、それを断り、アタシは後ろの席に乗った。
隆也は何も言わず、そのまま運転席に移動した。
家に着くまでの間、一言も会話がなかった。
「上がっていく?」
「いいの?梓の彼氏に怒られない?」
「残念ながら彼氏はいません」
ソファーに座り、周りをキョロキョロ見渡した隆也が
「男がいた感じはないな」
と言った。
「だから、いないって」
コーヒーを出し、椅子に座ると、すぐにタバコに火を点けた。
「なぁ…梓って、そんなにタバコ吸ってたか?」
「ん?1日2箱くらいだよ。最近もう少し増えたかもね」
テレビをつけるけど、特に見たい番組がある訳でもなく、何となく楽しそうな声が聞こえるだけだった。
「隆也…」
「ん?何?」
「この前の電話の人、彼女でしょ?」
「急に何だよ」
「答えて」
アタシは聞かずにはいられなかった。