始まりと終わりの間
5
シャワーを浴び終えた隆也が出てきた。
「浴びるか?」
「帰ってから、お風呂に入るよ。顔洗いたい。」
洗面所に行くと、タオルとハミガキセットを出して渡してくれた。
タバコを買うついでに、コンビニで買ってくれたらしい。
用意がいいというか…
マメというか…
「隆也、使ったタオルどこに置いたらいい?」
「ああ、カゴに入れてて」
男一人暮らしとは思えないくらい、綺麗にしてある。
本当に隆也だけなの?
そんな考えが頭を過ぎる。
「使わせてくれて、ありがとう」
リビングに戻ると、隆也がアタシの手を握った。
「梓…爪…」
えッ?
見ると何も変わった所はない。
「俺はネイルアート好きじゃねぇな。シンプルなのがいい」
「わかったって!」
手を離し隆也の胸をパシッと叩いた。
「さて…行くか!」
隆也は笑ってるけど、アタシは恥ずかしくて…
下を向いて「うん」と言うだけだった。
なに意識しちゃってるの?
いつものアタシは、どうした?
駐車場に向かう彼の背中を見ながら思った。
「後ろじゃねぇからな」
助手席のドアを開け隆也が言った。
嬉しいけど…
それは幼なじみとしての優しさなのかな…
「浴びるか?」
「帰ってから、お風呂に入るよ。顔洗いたい。」
洗面所に行くと、タオルとハミガキセットを出して渡してくれた。
タバコを買うついでに、コンビニで買ってくれたらしい。
用意がいいというか…
マメというか…
「隆也、使ったタオルどこに置いたらいい?」
「ああ、カゴに入れてて」
男一人暮らしとは思えないくらい、綺麗にしてある。
本当に隆也だけなの?
そんな考えが頭を過ぎる。
「使わせてくれて、ありがとう」
リビングに戻ると、隆也がアタシの手を握った。
「梓…爪…」
えッ?
見ると何も変わった所はない。
「俺はネイルアート好きじゃねぇな。シンプルなのがいい」
「わかったって!」
手を離し隆也の胸をパシッと叩いた。
「さて…行くか!」
隆也は笑ってるけど、アタシは恥ずかしくて…
下を向いて「うん」と言うだけだった。
なに意識しちゃってるの?
いつものアタシは、どうした?
駐車場に向かう彼の背中を見ながら思った。
「後ろじゃねぇからな」
助手席のドアを開け隆也が言った。
嬉しいけど…
それは幼なじみとしての優しさなのかな…