Re:今でも君が好きです。
『大空の上にいる誠君のとこまで届いちゃう位に拓哉君が笑える様になる事!』
美紀の指差す方。そこには大きな空があって…
一足先に誠はあの大きな空に走っていったんだ。
高く、高い空の上まで届くかなんて分からないけど…
きちんと笑える様にならないとな。
『サンキュ!』
俺は今出来る限りの笑顔を美紀に向けた。
俺の顔を見た美紀は左手の親指を立てて、返事をした。
『あ…』
その時…ふと気が付いてしまった。
美紀の左手の薬指で光るシルバーリングを…
気が付いた俺は、言葉を発していた。
『…うん?』
キョトンとした顔で俺を覗き返す美紀。
『何?私の顔に何かついてる?』
美紀は不思議そうに俺を見つめるのだが…俺はなんて言ったらいいかが分からなかった。