Re:今でも君が好きです。
『普通の恋愛、平凡なありきたりの恋愛…私はそれでもいい。
むしろ、それでいいの。
ドラマや映画の様な波瀾万丈な恋愛なんかいらない…』
強い強い瞳に負けない位にしっかりとした声。
『私ね?悪い癖があって…
私自身が100%の想いで相手を好きになったら、相手にも100%の好きで返して欲しい。
そう思っちゃうんだ。そう考えちゃうんだ。
いつもあやふやな状態で誰かを想える程、私、強くない…
いつまで待てば手に入るか分からない恋愛を待つ程、私、強くない…
誰かの元へと行ってしまった人を振り向かせられる程、私は強くないの…
そんな勇気もないし、自信もない。
ただ望むは私と同じ分だけ、私を愛して欲しい…』
胸が苦しかった。
どうしようもない程に苦しかった。
美紀が言った言葉の一言一言は一年前に美紀の手を離してしまった不甲斐ない自分への後悔だった。