Re:今でも君が好きです。
『美紀…
俺…本当は、美紀の事』
『大丈夫』
“好きだった”と言う前に、その流れを変える為か、美紀はそう言った。
『今は、私を支えてくれる人がいる。
私は、その人と一緒になる。
…そう、決めた』
何とも言えない、凜とした表情。
美紀の固い固い決意が見えた。
もう美紀には新しい路があるのだと。
その新しい路の中、支えてくれる、良い人がいるのだと。
『…そっか』
美紀の固い固い決意を目の前にして、俺は何も言えなかった。
『じゃぁ…拓哉君と会う事はもうないかもしれないけど。
お互いにお互いの選んだ路を頑張って進もうね』
遠回しの“サヨナラ”だった。
俺には遠回しの“サヨナラ”の様に聞こえた。