Re:今でも君が好きです。
『ばいばい』
最上級の笑顔でサヨナラを告げる美紀。
これが最後。
君が俺に背を向けた時、君が俺に背を向け、最初の一歩を踏み出した時…
君と俺との距離は今以上に広がっていく。そして今よりも遠ざかっていく。
本当にこれで、いい?
本当にこれが最後で、いい?
もう二度と君に会う事も、君の声を聞く事も、君に触れる事すら出来なくなる…
それでも、いい?
『…美紀…』
きっと君には届かない。
それでも君に届けたい想いがある。
『美紀ッ!!』
気が付けば俺は今まで生きてきた中で一番と言える位の声のボリュームで、君の名を叫んだ。
俺の声に振り向き、驚いた表情を見せる君…
この一年間…俺は記憶の中の美紀と葛藤を繰り返してきた。
君との想い出を忘れる。
君への好きという想いを封印する。
君の笑顔も、君の声も、君の全てを捨て去る。
いつもいつも…そればかり考えてた。
そうやって…この一年間、君と過ごしてきた。