Re:今でも君が好きです。
どんなに忘れ様と努力しても、
どんなに記憶を捨て去ろうと励んでも
…どれも無意味だった。
俺の脳が、俺の目が、俺の耳が、俺の手が、俺の足…
そして、俺の心、その全てが君との過ごした日々を忘れさせなかった、逆に鮮明にしていた。
…無理です。
こんなにも自分の感情がコントロール出来なくなる位に誰かを好きになった事ないから…
こんなにも自分を取り乱しても誰かの隣で、誰かの笑顔に包まれながら歩んでいきたいと願ったのは初めてだから…
木之下 美紀を忘れるのは、俺には無理です。
『行くな!!』
全速力で走った。そして、美紀を抱きしめた。
『え…ちょ…拓哉…君…?』
動揺と驚きを隠せない美紀。
そんな美紀の耳元で囁く…
『美紀の事が…
美紀の事が……き……』
その直後、俺の視界が真っ暗になった。