Re:今でも君が好きです。
好きな子がいました。
何にでも一生懸命で頑張り屋さんの女の子。
時に泣きたい気持ちを押さえて、必死に笑顔を振り撒く女の子。
本当に楽しい時は、心の底から笑う女の子。
好きでした。
何度も何度も君を忘れ様と頑張りました。
何度も何度も君を過去の人にしようと努力しました。
でも…その度に、何度も何度も君を好きだと、君の事を諦めるなんて…無理だと思わされた。
『拓哉、あんたが倒れた時に救急車を呼んでくれた子なんだけどね。
あんたにこれを渡して欲しいって頼まれたのよ』
母さんの手に握られた、真っ白な封筒。
『あの子、あんたの彼女?』
何も知らない母さんがニヤニヤとした顔で俺を覗き込んでくる。
母さんの言う通りに“彼女”だったら、どんなにいいか…
『…友達だよ。
日付が変わっちゃったから、今日か…
今日、結婚するんだと』
母さんに“結婚する”と言っただけなのに。
俺の胸は痛む。