Re:今でも君が好きです。



今更…全てが遅いんだ。

もう何もかもが遅すぎた。


今日、彼女は別の人と結婚するのだから。

もう俺を好きだとは言ってくれないのだから。



こんな時にさえ軽快に鳴り響く携帯。

君が好きだと言っていたグループの曲。

いつの間にか君の好きな物は俺の好きな物に変わっていた。

自然と君の好きな物を受け入れられていた。

でも…何故、一番に受け入れたかった君を受け入れられなかったんだろう…。


もし君が好きだと言ってくれた時に、俺も素直に好きと言えていたのなら、俺らの関係は何か変わっていただろうか。

今の様に後悔しなくて済んだだろうか。


軽快に鳴り響いていた携帯は静かになった。

この携帯の着信音の様に、いつかは君への想いも消え失せていくのかな…

どんどん君と過ごした時間も、君と過ごした日々も、君と過ごした場所も忘れていくのかな。

君と作りあげた想い出も色あせていくのかな…



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