Re:今でも君が好きです。
『…嘘…
だって…拓哉君言ったじゃない。
私の他に支えてやりたい子が出来たって…
だから…だから、私は拓哉君を忘れ様と…』
少し困惑した様子の美紀。
その顔を見るだけで抱きしめたいと思ってしまう。
今すぐにでも俺の胸の中に収めたい、とも思う。
でも…
『美紀?
忘れようとじゃなくて…もう忘れろ?
そうじゃなかったら、今の人に悪い。
俺は今日、美紀を連れ出す為に来たんじゃない。
今日、ここで美紀との関係をリセットする為に来たんだ』
『…リセット…?』
『美紀は今日、別の人と新しい路に向かって歩き出す、最初の日だ。
だから俺も美紀への気持ちに踏ん切りをつけて、俺の新しい路へと歩きだす。
そうする為に、今日は来たんだ』
少しばかりの強がり。
でも、そうしないといけないんだ。
気持ちは伝えた。
言えなくて、言いたくて、ずっと胸の奥に封印してきた想い…
それを言えた、それだけでもいいよな、
なぁ…俺…?
今日はお互いの最初の一歩。
だから俺は自分の本当の気持ちに蓋をするよ。
君が選んだ、その幸せな路を、俺はいつまでも応援したいから。
君の選んだ相手を、君の選んだ恋を、俺はいつまでも信じたいから。
だから…。
“サヨナラ”だよ。