Re:今でも君が好きです。
『美紀。
本当にありがとな』
世界中には沢山の男がいるのに、俺みたいな奴を見付けて、選んで、好きになってくれて、本当にありがとう。
君に思われた時間は本当に短いものだったかもしれないけど、それでも君に思われた、その事実だけでも俺、生きていけるよ。
君に出逢えたこと、君と笑い合えたこと、その全てが俺にとっての誇りです。
『締切日までに今日の式に参加する事を言えなかったから…
今日の式には出れないけど。
幸せになれよ?』
俺の言葉に美紀はただ、ただ涙を流すだけだった。
そんな美紀の姿を見て、涙を拭き取ってやりたいと思ったけど、それはもう俺の仕事ではないのだと思った。
なぁ…美紀、俺にはもうお前の為にしてあげられることが、片手で数えられる位しかないけど、誰よりもお前の幸せを願うよ。
でも…
今だけは…今だけは、ちょっとだけ感傷に浸ってもいいよな?
ユックリと美紀に背を向け、新しい一歩を踏み出す。
美紀に背を向けた瞬間から溢れんばかりの涙が頬を濡らしていく。
男にだって泣きたい時はある。
男だって、泣きたいのを我慢出来ない時だってあるんだ…。
でも、悔いはない。