Re:今でも君が好きです。
今でも君が好きです
《Re:
今でも君が好きです。》
もう意味はないのに。
答える必要もないのに。
無意識のうちに送信していた。
『…何やってんだか…』
あまりにもバカ過ぎて、自分自身に笑える。
こんな返信をしたってどうにもならないのに。
そんなことだった自分自身が一番知っているはずなのに。
『…返信ないじゃん』
苦笑するしかない。
この恋は終わったんだ。
『やっと終われた。
ちゃんと納得のいく形で。
また…いい奴に出会えると…』
そう、やっと終われた。
もう考えない、思い出さない、振り返らない。
だから…
何故だろう。
背後から何かが近付いてくる気配がして、ユックリと振り向く。
『拓哉君ッ!!』
『拓哉君ッ!!』
頭が真っ白になった。
『拓哉…君』
息を切らしながら走り寄ってくる美紀…
『え…な…なんで…?』
これは夢?
俺は夢を見てるのか?
なんで…美紀が…来る…んだ?