Re:今でも君が好きです。
『拓哉君!』
3メートル先のところで美紀が立ち止まった。
立ち止まった後もしばらく息を切らした状態で、俺を見詰める。
『…美紀…?
…お前、何やってんだよ?
今から結婚式挙げるんだろ?
花嫁がこんな所に居ちゃヤバイだろ…?』
頭がしどろもどろの状態で、美紀がここまで走って来た事に対して、どんな風に言ったらいいかが分からない…。
なんで…
なんで美紀がはこんなにも息を切らしながら…走ってくる?
なんで何かを言いたそうな、そんな顔をして俺のことを見るの?
『…来ちゃった』
涙混じりの笑顔で美紀はそう言った。
ウェディングドレスを着ていて…
俺が見たかった…一番に見たかった、その姿で。
そんな答えじゃ、俺の質問の答えになってないよ。
『それ、答えじゃないじゃん…』
俺の言葉に美紀は一粒の涙を流した。