Re:今でも君が好きです。



『拓哉君…

 私ね…拓哉君と再会して、拓哉君に“好き”って言われた時。

 やっぱり、私が好きなのは拓哉君なんだと思ったの。

 
 私は拓哉君に何かしてもらいたくて追いかけてきた訳でも、結婚式を蹴って来た訳でもないんだよ?

 本当に好きな人は誰なのか、本当に私が一緒にいたいのは誰なのか…拓哉君しかいないいって思ったから。

 その気持ちを抱えたまま…別の人と神様の前で永遠の愛なんて誓えない…

 
 そう思ったら、拓哉君の事、追い掛けてた。

 最初から、拓哉が離れた時に、拓哉君を追い掛けてれば良かったんだよね』


少し困った顔をしながら微笑む美紀。


俺の為に、ここまで走ってきてくれた美紀。

俺を追わずに結婚していた方が幸せになれたのかもしれないのに。



『もう、離れない。

 美紀が嫌って言うまで、一緒にいるよ』




『じゃぁ…ずっと一緒だ』


美紀は満足そうに微笑む。







『ねぇ…もう一回、“好き”って言って?』


この言葉を言うまでに沢山の時間がかかったけど。

この言葉で君が笑うなら、何度でも言う。

この言葉で君が幸せだと言うなら、何回も繰り返して言う。






『美紀の事が大好き。

今までも、今も、これからも、美紀だけを愛します』



ほら、君は笑う。

そして、君の笑う顔を見て、俺の顔にも笑みが零れる。

そうやって、俺らは少しずつ恋をしていく。





願うは君との永遠の愛。


それは“好き”という言葉から始まる。


『拓哉君、大好きだよ!』







-Fin-

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