カレカノ。
蓮と結菜のやりとりをずっと見ているだけだった夏華が手を挙げて存在をアピールする。
「あ、夏華。いや、忘れてたわけじゃないよ?ってかイチャついてないから」
「ふーん?」
「なによ、ふーんって。蓮も否定してよ」
「否定ねぇ……」
ふと顔を見ると悲しそうに私を見る蓮がいた。
「はぁ……まったく大変ねぇ。
まぁいいわ。はい、誕生日オメデトー」
なんか夏華に哀れみの目を向けられた気がするんだけど……
でもそれは一瞬で
すぐに切り替わって面倒くさそうにプレゼントを渡す夏華に変わった。
蓮も切り替えの速さとプレゼントにびっくりしたのか戸惑っていた。
「あ、ありがと」
「いーえ。そうそう、蓮 残念なことにね この子、蓮の誕生日忘れてたわよ。だからプレゼントはなし」
「あっ、いや……忘れたって言ってもプレゼントは用意してたんだよ?ちょっと今日、うっかりしたというか…………」
言い訳だけどこの場ではこういうしかない。
でも本当にプレゼントは用意してあったもん……