カレカノ。
*蓮side。
「蓮、あの子が好きなのね」
「は?」
なんとか結菜から放課後の約束を得られた後、突然、夏華がそんなこと言い出した。
思わず結菜がいないか周りを見回す。
「いないわよ。他のクラスの友達に呼ばれったわ」
「そっか……。お前、突然そんなこと聞くなよ」
安心してため息が出る。
もし結菜に聞かれたらと思うと怖い。
アイツ、俺のこと友達にしか思ってないから。
今、俺の気持ち知られたら彼氏になれないだけでなく友達の関係も終わる。
せめて側には居たいから。
まだ知られるわけにはいかないんだ。
でもずっと友達でいるつもりもない。
「蓮?あの子は難しいわよ?」
夏華がニヤニヤして言ってくる。
「そんなこと、お前に言われなくても知ってる」
とにかくまずは放課後のことだ。
これから変えていけばいい。