星の数の恋よりも月と同じくらいの恋
―――乙香の目線―――
「乙香~?」
「徠《らい》くん…」
「探したよ?
笹川さんと約束した時間過ぎてるよ?」
徠くんは一応わたしの彼氏…
でも徠くんは凄く厳しい
わたしは、苦手…
「…ごめんなさぃ…」
「さ、戻ろ?
乙香は俺の言うことだけ聞いてようね?」
もっと悠諳さんと話していたいけど、
徠くんは絶対、許してはくれない…
「…ぅん、悠諳さん
今日はありがと…」
「また、話そうね?」
「はい!!」
悠諳さんとまた話せる…
そう思うだけで、頬が緩む
徠くんがその横顔を見てたこと
なんて知らずに…
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