星の数の恋よりも月と同じくらいの恋
「悠諳にぃにこれ預かったんだ、僕」
悠陽がピンク色の可愛らしい封筒を差し出す…
「なにこれ?」
「ラブレター?」
「それはねぇーだろ…」
裏側を見ると可愛らしい
文字が目に留まる…
“Dear:悠諳さんへ”
“From:乙香―いつか―”
乙香ちゃんからの手紙…
それを見ただけで胸が暖かく感じて
自然と顔が緩むのが解った…
「“悠諳さん”だって
そんな風にお前のこと
呼ぶ女なんて居たっけ?」
「俺宛てのやつを覗くな!
たく、乙香ちゃんのことなにも
知らねぇーのに勝手なこと言うな!」
いつもなら流すことも何故か解らないけど
つい、むきになって兄貴に投げつけた言葉…
そして、手紙を開いた…
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