星の数の恋よりも月と同じくらいの恋
フッと肩の力が抜けた…
「悠諳?」
「………」
「無視かよ!!」
「紫惟、やめておけ」
「兄貴、俺、事故って
可笑しくなったかも…」
「だろうな?、珍しく
大声をあげたんだから」
「確かに、悠諳が大声
あげたの初めてかも!!」
「悠諳にぃ、熱があるんじゃない?」
へー、ずいぶんと勝手なことを言ってくれるな…
「悠諳が、そんな風になったのって
その手紙の贈り主が原因かな?」
「乙香ちゃんの言葉とか笑顔とかの
一つ一つでさなんか、暖かくなんだ」
「ふーん、なるほどな」
そして、兄貴たちが
俺に聞こえないように
“乙香って子に恋したのに気づいてない、
鈍感な馬鹿がいるよ…”
って言ってたのは知らない俺だった…
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