星の数の恋よりも月と同じくらいの恋
―――乙香の目線―――
手紙が来てから2週間毎日届く手紙
多い日には1日に3回
日を重ねるごとに増える手紙が凄く嬉しくて
その度に、悠諳さんのことを知っていく
悠諳さんから来る手紙を読んで、
返事をして、悠諳さんのことを考える
他の人からしたら
そのどうでも良さそうな時間だけど…
わたしにとっては“幸せな大切なもの”
「いっちゃん、凄く幸せそうな顔してる」
「あら、本当」
「そんな顔してないよ」
「してる、してる」
尋ちゃんとお母さんは毎日病室に来てくれて、
わたしが淋しい想いをしないようしてくれる…
それだけでも、
嬉しくて微笑むと尋ちゃんも
お母さんも優しく微笑む
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