星の数の恋よりも月と同じくらいの恋

「君、ここの患者さん?」

「はい」

「そっか」



わたしの横に彼は座った



「ごめんね、急に話し掛けて…」

「全然です…」



隣を向くとやっぱり高い
そして、なにより綺麗に整えられた
眉にスラッとした鼻に鋭い目…
心臓が音を立ててなるのが解った…



「俺、悠諳《ゆあ》って名前なんだ、君は?」

「わたしは乙香です」

「乙香ちゃんか、可愛いね♪」

「そ、そんなことない…です!!」

「マジ可愛いよ?」



真っ直ぐ目を見つめられ
顔がカァッと熱くなるのが解る…





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