星の数の恋よりも月と同じくらいの恋



待ち合わせは当然、ついさっき手紙を
渡しにきた病院の前で…



「あっ、紫惟くーん!!」

「尋ちん!!」



まだ付き合ったばっかじゃねぇーの?
恥ずかしいくらい自分達の
世界に入り込んでる…



「尋ちん、隣の人俺の親友だよ」

「隣の人って…どうも、はじめまして
恫々崗 悠諳です」

「はじめまして、洙羅 尋華です
って、あれ?」



自己紹介が済むと
何か悩んでるみたいだ…



「尋ちんどうしたの?」

「うーん、どこかで聞いた覚えのある
名前だなって…でも、思い出せないや」

「そうだったんだ」

「うん、でも、気のせいかな?
そうそう、いっちゃん待ってると
思うし行こうか?」



俺は黙って2人の後ろをついて行った…





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