星の数の恋よりも月と同じくらいの恋



「乙香ちゃん…」



乙香ちゃんを抱きしめたくなったけど
御両親が目の前にいて手を引っ込めた…



「…ごめんね……
こんなこと言って…」

「違う、聞いて欲しい…
俺、乙香ちゃんと同じ
気持ちで嬉しくて…
今までこんな気持ちに
なったことなくて…」



頭の中がごちゃごちゃして何を
どうやって話せばいいのか
解らなくなって言葉に詰まった…



「悠諳くん、わたし達お邪魔みたいね
ごめんなさい、貴方
今日は2人きりにさせてあげましょ」

「悠諳くん乙香のことをお願いします」



乙香ちゃんの御両親は帰っていき、
病室には2人きりになった…



どちらとも口を開くことがなく
シーンと静かな時間が病室に流れていた





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