星の数の恋よりも月と同じくらいの恋



本当はわたしにも理解出来てた…

あの激しい動悸…

悪い病気ってことも…

だから、お母さん泣いてたんだよね?
お父さんも平常心を装ってたつもりだろけど
バレバレだったから…


その日から、
わたしは入院することになった…



「ねぇ?お母さん、乙香はいつになったら
お家に帰れるの?」

「そうね、
乙香が笑顔で一杯になったらかな?」

「なら、もう乙香は笑顔で一杯だもん!!」



泊まり込みでお母さんは
わたしの傍を離れないでいてくれた…

でも、夜、毎日、声を殺して
泣いてたの知ってたんだ…

小さ過ぎてなんて言葉をかけていいか解らなくて
寝たふりをしてたけど





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