星の数の恋よりも月と同じくらいの恋



それから医師と看護師がきて
色々聞かれて、病室には3人きりになったところで


「たく、親父の病院には運ぶなって
頼むなんて呆れるぞ」

「親父の病院に運ばれたって知ったら
クラスの奴らが見舞いとかに来そうだし…」

「そりゃ、そうだな」



なんて暢気に笑ってる親父を見て
なんとなく安心した…



「てか、事故ったのって昨日?」

「はぁ…、1ヶ月も前よ
意識失ったままずっとだったから
もう、心配で心配で…」



1ヶ月!?



「冗談よせよ」

「誰が、そんな冗談言うのよ!!
馬鹿息子!!」



個室の部屋いっぱいに
母さんの声が響いた



俺、目覚めて良かったのか?






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