星の数の恋よりも月と同じくらいの恋



「あのさ、風呂入りたいんだけど?」

「そこにあるから入ったら?」



と、一先ず落ち着きを
取り戻した母さんに言うと指差して
着替え一式を差し出しついでに松葉杖も渡された…



「なんで?」

「左足、骨折してるぞ
まぁ、固定していたし1ヶ月は経ってるから
だいぶよくはなってるだろうけどな」

「はぁ!?」



マジですか…
意識は失ってるは
骨折してるは、俺いったい何?



「貸して…」

「はい、どーぞ」

「ありがと」



初めて扱う松葉杖に身体を動かして
なかったこともあり筋力が無くなった
足を動かし風呂から上がると、
親父たちは“精密検査の予約しておいた
今日は病院に戻るな”と帰っていった…
そして、俺はリハビリがてら屋上に
行くことにした…





.
< 9 / 89 >

この作品をシェア

pagetop