勝手にしたらいいじゃない

サキの暴走とアスミの変化

次の日、学校に着いて教室まで歩いていく。何の変わりもなく何時ものようにドアを開けると、聞こえたのは『おはよう』ではなかった。


「きゃぁぁぁぁあ!!」

悲鳴。

ガッシャーン!!

椅子が床に叩きつけられる。

「やめるんだ!!」

担任の声。

「シナモリ!!」

…?

「そうよ、シナモリさんやめて!」

「サキちゃん!!どうしたのよ!?」

…サキ?

「ぁあああぁあぁぁああぁぁぁぁあぁあぁぁぁぁあ!!」

「きゃぁあ!?」


私の教室の真ん中で、誰かがナイフを振り回して暴れている。

床には血。

頭がくらくらする。

「うわぁ!?」

ああ、そうか。教室の真ん中にいるのはサキ。

サキが私の教室に来るのは私に用がある時だけだ。


ふと気が付くと、アスミはサキの目の前に歩いていた。

「ヒカイ!?何をしてるんだ!?危ない!!シナモリから離れろ!!」

勿論、こんな状況でアスミに担任の声など聞こえていなかった。

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