運命
制服を着て、階段を駆け下りる。
いつもながら、誰もいないリビング。
静まり返ったリビングで、ぁたしは大きなため息を吐く。
ピッ。
気を紛らわせようと、テレビをつける。
朝の8時頃なんて、ニュースくらいしかやってないけどね。
リビングのテーブルに置かれた紙を手に取る。
《叶華へ
今日も帰りが遅くなるから、よろしくね。
ご飯は適当に作って食べて。
お父さんも今日から出張だから、しばらく戻って来ません。
お父さん、お母さんより》
「どうせいっつも居ないじゃん」
一人で呟きながら、手紙の隣に置いてあった一万円を財布にしまう。